同学年のアルバイト

大学生の私は働くことに余念がなかった。
あまり裕福でなかったから、はじめは学生寮に入っていたけれど、知らない人との共同生活が苦手で、もういち早く寮から出たかった。
寮を出たところでひとりでアパートで暮らすとなれば軍資金がいる。当然自分の勝手で寮を出るのだから、全てひとりでその費用を捻出しなければならない。
大学にはいってから最初に働く場所として決めたのは、ラーメン屋であった。今なら絶対に選ばない場所だ。とにかく働くことができればどこでもよかったのであるが、当時とてもシャイだった私は担当者に面接の連絡を入れることもできず、友達に連絡を取ってもらったほどだ。
ラーメン屋でのアルバイトは、それなりに楽しかったと思う。同学年のアルバイト仲間もできて、一緒に遊んだりもした。何故その店を辞めたのかもう覚えていないけれど、毎日のタマネギの皮むきとか、接客やらラーメン作りが私には合わなかったのだろう。
そのうち大学生の働く場所として定番の学習塾の講師と、家庭教師を始めた。家庭教師で、教えた子達は全部で3人。中学生と高校生2人だ。大学を卒業するまで続けた。私の教え方がまずいのか、やる気がないのかわからないけれど、決して飲み込みがいい生徒達ではなかったけれど、みんないい子で、ストレスをあまり感じることもなかった。
そのほかにも学生の頃は本当に様々なアルバイトを体験した。働くということが大変と思ったこともあった。ただ座っているだけで楽なアルバイトもあれば、肉体労働のアルバイトもある。夜通しのアルバイトもやった。
一番きつかったのは、クリスマスケーキを作るアルバイトだ。
北国の冬はただでさえ寒い。暖房のない工場でクリスマスケーキのデコレーションを流れ作業で仕上げていく。時給はよかったと思うけれど、翌年誰もやろうとは言わなかった。
いろいろな仕事を経験することで、働くことに対する意識だったり責任だったり、大切なことをこの頃に学べたように思う。